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肥料は「有機肥料」であれば安全なの?【Organic Beauty Channel】

2021年01月15日 配信 | コラム, ニュース, 美容

 

いきなりクイズです!「肥料とたい肥」の違いとは、いったいなんでしょうか。

正解はこちら。
肥料は植物のために使うもの植物の栄養になるものです。
たい肥は土に使うもの。栽培に適した土づくりをするための土壌改良剤の一種です。

どちらも「肥」という漢字が使われているので混同しやすいのですが、目指すところや役割が異なります。肥料取締法では、たい肥も「特殊肥料」として定義されていますので、今回はたい肥も含めて「肥料」というテーマでお話をしてまいります。

化学肥料でなければ安心?~そもそも肥料とは何か

オーガニックでは「化学的に合成された肥料」を使うことを避けます。では化学的な肥料でなければ安全・安心といえるのでしょうか。そもそも肥料とはいったいなんなのでしょうか。

肥料には大きく分けて3つの種類があります。
動物性の有機肥料  ●植物性の有機肥料  ●化学(化成)肥料
※たい肥にはその他の種類もあります

これらは栄養素として吸収されるまでに、いくつかの段階を経るものもあれば、すぐに吸収されるものもあります。

私たちの身体に例えてみましょう。食べものを口に入れても、そのままではエネルギーになったり、体を作るもとにはなりませんよね、お肉や魚に含まれる脂質やたんぱく質、お米や小麦に含まれる糖質等は、消化器官によって分解・吸収され、ようやく栄養素として活躍することができるのです。

植物も同じです。有機肥料を与えても、そのままでは植物の栄養にはなりません。それらは土の中で微生物によって分解され、窒素、リン酸、カリといった無機物に変えられます。植物はその無機物を栄養素として根っこから吸収しているのです。これを「農業の自然循環機能」といいます。

しかし化学肥料には、その「自然循環機能」がありません。なぜなら化学肥料は、それ自体がすでに植物のための栄養素であり、例えるなら人間にとっての「サプリメント」のようなものといえるからです。だからこそ、即効性があるのです。

しかし化学肥料の使用にはテクニックが必要です。多すぎる化学肥料は土壌汚染や水質汚染の原因となってしまうからです。(詳細はこちら…第三回の記事へリンク)

化学肥料でなければ安心?~動物性の有機肥料について

ご存じの通り、動物性肥料・たい肥の主な原料は家畜の糞尿です。それらはなんと年間約8000万トンも出ており、河川や地下水に流すと水質汚染の原因になってしまいます。この膨大な量の家畜糞尿をどうにか有効活用しようと、試行錯誤がなされた結果、今ではその約9割が肥料として処理されるようになりました。(※1)

ではこの家畜糞尿の「元」はなんでしょうか。そうです、家畜の餌(飼料)ですね。家畜の餌はその大半を輸入に頼っており、とうもろこしや大豆等、遺伝子組み換えのものが多く出回っています。遺伝子組み換え技術の安全性については、別途詳しく解説しようと思いますが、それ以外にも、餌に含まれるホルモン剤や抗生物質、あるいは家畜の持つ病原菌などに不安を感じる方は少なくありません。

当然、日本のオーガニック基準では、これらをそのまま使うことは良しとせず、「発酵、乾燥または焼成する」よう法律に明記しています。家畜糞尿を十分に発酵・乾燥・焼成することで、土壌の質や生態系に及ぼす負の影響、そして衛生面でのデメリットが解消できると述べているわけです。また、餌の安全性に配慮した動物性肥料・たい肥等も販売されています。

それでもなお、「動物性肥料やたい肥を避けたい」という声があることは事実です。「できれば植物性の肥料による野菜が欲しい」、「肥料を与えない野菜が理想」という方々は、生産者の顔が見える商品を選んだり、信頼できる専門店で購入したりと、少し手間ではありますが、情報収集を行いながら商品の選択を行っていらっしゃいます。

その一方で、「少なくとも有機JASの基準に従って生産された肥料やたい肥であれば、動物性でもOK」という方々もいらっしゃいます。皆様はいかがでしょうか?

化学肥料でなければ安心?~植物性の有機肥料について

最後は植物性の肥料・たい肥についてみていきましょう。

たとえば米ぬかや油粕(あぶらかす)等、植物性の肥料は比較的原料がわかりやすく、オーガニックファンの方々には歓迎される傾向にあるようです。

しかし中には、遺伝子組み換えの菜種から採取された油粕もあれば、動物性の肥料とブレンドされた肥料、はたまた農薬を使って栽培されたお米のぬか等もあり、どのような肥料・堆肥を使用したかについては、生産者の方や肥料販売業者に尋ねてみないとわからないこともあります。

そもそも日本の法律では、オーガニック栽培をする際は、「土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させる(土の中にある栄養分を活かして栽培する)」ことに重きをおいています。

ですから農家さんの中には、肥料を使用しない、あるいはその量をできる限り減らそうといった取り組みをされている方もいらっしゃいますし。肥料を外部から購入せず、ご自身が収穫した稲のわらや米ぬかを、土づくりに生かしている方もいらっしゃいます。

もちろん季節や品種、土地の性質、求められる収穫量によっては、肥料が必要な場合もありますから、肥料・たい肥を使用しているからといって、一概にネガティブなイメージを持つ必要はないと思います。

良くも悪くも認証マークだけでは読み取れない情報がある、ということですね。

 

「オーガニックを選ぶ」とは、どういうことなのか~PART4

こうして見てくると、化学肥料には化学肥料のリスクがあり、有機肥料にも有機肥料なりの不安要素が存在することがわかります。

それでもなお、ケイフィールズがオーガニックをお勧めする理由といたしましては、「化学物質による健康へのリスクをできる限り避けたい」という思いや、「自然環境に対する負の影響を考慮していきたい」といったオーガニックの目的に沿うところもありますが、なによりも「オーガニックを選ぶことで、今、自分が食べているものがどんなふうにして作られたのか」といった、日々の食事に対する主体性を持つきっかけになる、と考えるからなのです。

目の前の食べ物は何から作られているのか。食べるとはどういうことなのか。生産者さんの愛情や工夫を想像しながらいただく食事の時間は、一段と深く楽しいものになるでしょう。

次回はオーガニックを学ぶ上で、ぜひ覚えておいていただきたい農薬、「ネオニコチノイド」を取り上げます。
少し怖い話になってしまうかもしれませんが、ぜひご覧いただけましたら幸いです。

 

 

オーガニックビューティチャンネルとTOP(過去記事が読めます) ■次の記事(未掲載)

 

※1参照:農林水産省サイト:家畜排せつ物の発生と管理の状況(平成31年調査)(令和2年)/農林水産省生産局畜産部畜産企画課 畜産環境・経営安定対策室:家畜排せつ物の管理と利用の現状と対策について(平成27年)

※参照:有機JAS講習会テキスト/特定非営利法人有機農業認証協会

※参照:有機農産物検査認証制度ハンドブック(改定第五版)/農林水産省消費・安全局表示・企画課

※有機JAS検査員監修の下、記事を作成しております

 

 

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